このブログの「心」編としてストア哲学について改めて勉強しなおそうと思い立ったところ、ちょうど関連の書籍が1/17に出版されたので、簡単な読書メモを書いてみようと思います。
この書籍は、ロンドン大学でストア派などの哲学を講じられていたジョン・セラーズ博士が、2020年に出版された原著の日本語翻訳版とのこと。
セネカ、エピクテトス、マルクス・アウレリウス先生のストア派を代表する3哲人の教えを引用しながら、現代社会の課題にも役立つようストア哲学のポイントをわかりやすくまとめて紹介してくれています。3哲人の書籍をいきなり読むと、表現の問題などもありとっつきにくさを感じてしまうかもしれませんが、本書を読んでからだと「ふむふむ、それでは次にマルクス・アウレリウス先生の自省録でも読んでみようかな」と自然に興味がわくのではないかと思われます。
内容は以下のように構成されていて、自分としては、「自分のコントロールできることに集中する」というストア派の根本的な教えは決して自己中心的で利己的なものではなく、「内なるものに目を向けて善良で徳のある人格を育て、様々な共同体の一員としての役割を果たすため」と説明している最終章がとても分かり易くて勉強になりました。
第一章 「魂の医師」たちが教える幸福な生き方
第二章 コントロールできること、できないこと
第三章 感情とのつきあい方
第四章 逆境とどう向き合うか
第五章 自然と運命をどうとらえるか
第六章 生と死に対する考え方
第七章 共同体の一員として生きる